2023年、今年もよろしくお願いいたします。
雪少なめ、気温高めで年が明けました。
いつもは地面からの寒さ、そして耳が凍るような寒さを感じながら、
これぞまさしく、新年がはじまったと気が引き締まるよう思いで、
元日の温室の管理をしますが、今日は、なんだか違いましたね。
気温高めは体に楽でいいのですが、ヌルッと、2023年がはじまったような。
とは言え、各温室に入っていく気持ちは、前日とは異なり、
やはり、新しい年、光が違って見えました。
あらためて言うまでもなく、及川フラグリーンは、
クレマチスのみを生産する専門ナーセリーです。
そう、クレマチスしかないのです。
だから、毎年大きく、何かが違ったり、新しくなったりはしません。
同じことを淡々と繰り返していくのです。
もちろん、微妙な違いの積み重ねで、そのカタチは変わっていくのですが、
それは、なかなか見えづらい、ほぼ毎年が同じように見えてしまう。
でも、実際には、同じように見える、そのクレマチスの生産を、
毎年しっかり続けることの難しさは、計り知れないものがあります。
そして、クレマチスのみを生産することのリスクからくる恐怖は、
常に頭のどこかにあるものです。
クレマチスの育種(品種改良)と、苗の生産、
そして庭(イーサゴ)を一緒に続けいていくには、自分ひとりの力では、
到底できません。
もちろん、優れた技術を持った、特定の誰かの力だけでもできません。
及川フラグリーンに関わる、全ての人の手があってはじめて成り立ちます。
そこには、長年勤めるベテランの手はもちろん、勤めたての新人の手も、
同様にあり、そして、その手の入れ替わりもあります。
いろんな条件が複雑に絡み合いながら、内部での微調整を繰り返しながら、
一歩一歩、足取りを確認するように、地味な作業の上に成り立っています。
でも、はた目には、毎年、及川フラグリーンは変わらずに、
クレマチスを生産しているように見えると思います。
変わらずに見えるように、微細な変化を伴いながら続けている、
ような感じでしょうか。
でもたまに、外からでもわかる変化を入れながら。
さて、今年も、スタッフみんなで、やっていきますよ。
クレマチスが、まわりの環境の影響を受けながら、
その環境と帳尻を合わせながら、たくましく枝を伸ばしていくように、
及川フラグリーンも全員で、枝を伸ばしていきたいと思います。
柔らかに、たくましく、いつだって、クレマチスの生態が手本になるのです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。