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早咲き大輪のオススメ:早池峰、チェリーズ・アルボイ、美佐世

関東以西では、桜の開花もだいぶ進み、いよいよクレマチスも

旺盛に動き出していると思います。

新芽が元気よく伸び出し、もしかしたら、早咲き大輪のタイプは、

その枝の先に、つぼみも見えているかもしれません。

 

 

と言うことで、シーズン的にちょうどいいかもと思い、

クレマチスの中でも、開花が早めの、「パテンス系(早咲き大輪系)」、

という中から、おすすめの3品種を紹介します。

なお、説明上、系統名を出しますが、覚えなければうまく育てられない、

と言うことはなく、可能だったら、という程度でいいです。

それを覚えなくても、十分楽しめますので。

 

ちなみに、この系統は、以下の3品種もそうですが、

枝がめちゃくちゃに伸びることはなく、1.5m前後になります。

これはクレマチスの中でもコンパクトなほうで、鉢植えにもしやすいですし、

庭植えの場合、開花位置が人の目線の付近からそれよりも下あたりになります。

最初、鉢植えで楽しんで、場合によっては、庭植えにしてもいい、という感じ。

 

 

では、はじめの品種は、

 

 

早池峰(はやちね)

 

 

及川フラグリーンのオリジナル品種です。

いつ頃の作出なのかと言うと、今から25年くらい前のものになります。

そうすると、選抜して、観察をしていたのは、30年も前ですね。

岩手県の名峰、早池峰山の残雪のイメージから、命名しています。

写真では半八重〜八重咲きで咲いていますが、一重の花も咲きます。

株が若い時には、一重が多いです。

ある意味、その不安定さが楽しく、魅力的な品種です。

生産をやめていく品種も多い中、ずっとつくり続けている、

特別な思い入れのあるオリジナルです。

 

 

 

チェリーズ・アルボイ

 

 

こちらもオリジナル品種です。

品種名の由来は、宮沢賢治に縁のあるエスペラント語の、

「桜並木」を意味する語からとっています。

及川フラグリーンの最寄駅であるJR釜石線「晴山駅」の愛称が、

「チェリーズ・アルボイ」でもあります。

その花色、ローカルの駅、宮沢賢治、というキーワードから、

命名しています。

ピンク花と言うと、優しさが前面に出ますが、

この品種はちょっと濃いめの筋が入ったり、芯が赤かったりと、

全体の色合いを引き締める効果が効いていると思います。

 

 

 

美佐世

 

 

日本的な色合い、雰囲気を全体でまとう、

非常にすばらしい品種です。

どことなく、原種「ガザグルマ」の野性味も感じますが、

その性質は強く、育てやすい大輪の品種と言っていいでしょう。

鉢植えで育てる方が多いような気がしますが、庭植えでも

全く問題なしで、及川フラグリーンの庭でも、毎年きれいに咲いています。

遠目からでもハッと目を引く、そんな強さもあるようです。

 

 

これら3品種だけでなく、まだ他にもすばらしい大輪のクレマチスがあります。

ぜひこちらもご覧ください。

クレマチスの春先の剪定

もう行った人も多いでしょうか、クレマチスの春先の剪定。

こちら、北東北の岩手県花巻市にある、及川フラグリーンの庭では、

これからその作業に入っていきます。

 

 

 

 

クレマチスの剪定と言うと、難しく思われる作業ですが、

それほど難しいことはなく、観察するポイントをおさえると、

とても簡単に行うことができます。

 

 

 

 

上の図のような感じで、枝の先端から下に向かって、

節々の芽を確認して、芽があるようであれば、それは残し、

芽の動きのない部分より上の、枯れ枝を剪定します。

シンプルにこれだけでOKです。

 

 

詳しくは、以下の育て方もご覧ください。

 

クレマチスの育て方(春先の剪定のところ)

 

 

ぜひ参考にやってみてください!!

クレマチスの苗、及川フラグリーンの苗とは? 3月中旬の様子

パターンA:昨年伸びた枝が長めに残っていて、

そこから新芽が伸びはじめている

 

 

 

パターンA:新芽のアップパテンス系、

パテンス八重系の大輪系がこんな感じ

 

 

 

パターンB:昨年伸びた枝が支柱の半分くらいまではあって、

そこから新芽が伸びはじめている

 

 

 

パターンB:新芽のアップ

ジャックマニー系などの遅咲き大輪系がこんな感じ

 

 

 

パターンC:昨年の枝は全部枯れていて(=枯れ枝の剪定済み)、

地面から新芽が伸びはじめている

 

 

 

パターンC:新芽のアップ

     ビチセラ系、テキセンシス系などの小輪系がこんな感じ

 

 

 

クレマチスの苗、及川フラグリーンが生産する苗について。

はじめての人、まだ手に取ったことがない人も多いと思うので、

あらためて、説明します。

この時期にお届けする苗の様子は、品種によっていろいろあり、

びっくりする方もいると思うので。

 

 

上の写真のような、クレマチスの苗を生産し、お届けしています。

春先の見た目が、上の写真のような感じです。

わかりやすい3パターンをピックアップしました。

全部がきれいにこの3パターンにはまるわけではなく、どれかに近い、

と思ってください。品種によってその見た目は微妙に変わります。

昨年伸びた枝が、どれくらい残るかによって、今年の新芽の出る位置が変わり、

それにより春先の苗の見た目が変わってきます。

 

 

及川フラグリーンのクレマチスの取り扱いは、200品種以上になりますので、

苗の見た目も、品種数だけバリエーションがあります。

枝の太さ、葉の大きさ、今だったら春先の芽の色、

鉢の中のことであれば、根の太さ、根の張り具合などなど、、、、

これらが品種ごとに変わってきます。

とは言え、春先のクレマチスの苗のイメージは、

だいたい上の写真のような感じ、と思ってもらって、間違いはありません。

落葉品種は、活動開始した時期になります。

 

 

及川フラグリーンは北東北、岩手県にありますので、

その寒さの中の生産、暖房で温室内を温めることはなく、

できるだけ厳しい低温にあてていますので、

ゆっくりと新芽が展開していきます。

とは言え、ある程度、温度が高くなってくると、

それまで溜めていたエネルギーを爆発的に表に出すように、

枝を伸ばしはじめます。それがクレマチスの春です。

 

 

苗のサイズは、4.5号(直径約13.5cm)になります。

このサイズ感の説明が難しいのですが、小苗ではなく、

決して大苗でもない、「中苗」という位置付けになると思います。

お届けのタイミングや在庫状況にもよりますが、2〜3年生の苗になり、

すぐに庭に植えても大丈夫です。

一旦、大きめの鉢に植え替えて、養生してからの庭植え、

という必要はありません。

鉢植えで楽しむ人は、7〜8号鉢(直径20〜25cmくらい)に、

植え替えるのがいいでしょう。

ただし、できるだけ小さめの鉢で育てたい人は、6号鉢(直径約18cm)でも

大丈夫です。その場合は、1〜2年に1回は植え替えをして、土を新しくしてください。

そして、1回目の開花タイミングから花を咲かせる確率が高い、

開花見込み苗、になります。

 

 

さて、この及川フラグリーンの苗のサイズについて、もう一言。

実は今まで、幾度となく、苗サイズをダウン(3.5号鉢とか)しようか、

はたまた、アップ(5号鉢とか)しようか、と悩むことがありました。

でも結局、このサイズのまま今に至ります。

自分で実際に、様々な種類の鉢植えをつくって育てたり、

庭植えにして、他の植物と組み合わせて庭づくりをすることを通して、

今のサイズがいろいろ使いやすいなと実感してきたために、

サイズ変更はしませんでした。

実践を通しての、実感に基づいての、サイズ決定になっています。

イーサゴでの経験になります)

 

 

土の量が少なすぎると、その量に応じて、根の伸長も限られてしまう。

そうすると、力がない。

では、鉢が大きければ大きいほうが、

大苗であればあるほどいいのかと言うと、そうでもないと思っています。

もちろん大苗は、根の張りからくる、株の充実具合はいいでしょうが、

根鉢が大きくなることによって、

鉢植えの人は、大きな鉢植えをつくらなければならなくなるし、

庭植えの人は、大きな穴を掘り、大きく庭植えをしなければならなくなる。

つまり、庭植えに適する根の張り、株の充実さえとれれば、

あまり大きすぎない、ほどほどの苗サイズがいいのではないか、

ということから、このサイズになっています。

ちょうどいい苗サイズ、と言い換えてもいいかもしれません。

 

 

ちょっと、わかりづらいでしょうか。

すぐに庭植えも可能な、大きすぎない苗、

それは、鉢植えで楽しむ場合も、あまり大きすぎない鉢植えをつくれる、

ということになります。

充実度を重視し過ぎると、大きく園芸をしなければならなくなる、

でもそれだと、体力、スペース、用意する資材などもそれなりに必要になる、

ほどほどの感じでやりたい、楽しみたい、でも苗は充実していて、

という園芸のための苗なのです。

 

 

ぜひぜひ、そんな及川フラグリーンのクレマチスの苗を、

よろしくお願いします。

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