クレマチス専門ナーセリー有限会社及川フラグリーン

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魅力解説 冬咲き常緑クレマチス ヘンリー Clematis henryi

咲きはじめは、緑色が濃いめに出る

 

 

徐々に白味が増し、ほんのりと緑色が残る

 

 

冬咲き常緑クレマチスの中でも、比較的新しく日本に導入された

ヘンリー(Clematis henryi)という原種。

自生地は中国や台湾と言われています。

自然ではどんな風に咲いているんだろうか、と、

興味がつきません、見てみたいな。

 

先行して日本に導入され、常緑冬咲きクレマチスのポジションを確立している、

アンスンエンシス(C. anshunensis)ウロヒラ(urophylla)と同じタイプになります。

光沢のある広めの葉、12月下旬〜1月に開花。

ただし、上記2種はかなり似ているのに比べ、このヘンリーはわかりやすく違いがあり、

負けず劣らず、なかなか魅力的な性質を持っています。

どうしても、先行2種が定番化しているので、目立たないのですが、

その性質を考えると、もっとその差が縮まってもいいのではないかと思っています。

 

では、その性質ですが、ざっと以下のような感じになります。

 

 

●花の色、形

 色は緑がかって咲き、徐々に白味を帯びてきます。気温にもよりますが、

 しっかり低温にあたると、濃いめの緑が出ます。

 この緑色がグッときます。

 形は花のエッジが浮き出るような彫刻的な雰囲気が際立っています。

 力強さを感じる形です。大きめのベル形なので、存在感もあり。

 

 

●葉

 その常緑の葉は、葉の縁の鋸歯がはっきりしており、シャープな雰囲気で、

 グリーンとしてもかっこいいです。

 しかも、アンスンエンシス、ウロヒラと比べ、葉が強く、夏の暑さや蒸れでも

 焼けにくいようです。より野生的な雰囲気をしています。

 この点が非常に優秀ですよね。

 

 

●香り

 香りがあります。

 クレマチスなので、バラのようにはいきませんが、

 温度条件などが揃えば、感じることができると思います。

 こちらでは、天気のよい日の温室の中では、

 その香りを楽しむことができています。

 これもかなりの魅力ですよね〜 楽しんでもらいたいポイント!

 冬に、クレマチスで、香りが楽しめたらいいですね。

 

 

主な魅力はこのような感じです。

耐寒性などの性質は、ネットショップの品種詳細をご覧ください。

こういうちょっと珍しい原種にも、ぜひチャレンジしてみてください。

きっと世界が広がると思います。

 

ショップはこちらからどうぞ。

イーサゴの庭の中、動物の足跡を追って

 

 

イーサゴ(及川フラグリーンのショップとガーデン)の庭に、無数の足跡。

タヌキか、アナグマか、、、1匹だけではない、動物の足跡があり、

庭のあちこちを移動しているのがわかる。

 

 

 

 

冬、雪が積もっていると、足跡が目に入り、気づくのだけれど、

動物の移動は、何も冬に限ったことではなく、他の季節にもある。

でも、足跡があることで、その動物の存在に、あらためて気づく、と言うか、

こちらの気分としては、はじめて気づくくらいの、驚きが伴う。

いるんだ、いたんだ、と。

 

 

 

 

普段、うっかりすると、ここは、わたしたち人間の庭、

もしくは人間と植物の庭、と思ってしまうけれど、決してそんなことはなく、

人間と、もちろん植物、そして他の無数の生き物の庭であるわけで、

そのことに意識がいかなくなる瞬間が、それなりにあることに、

観察力というのか、注意力というのか、気づきというのかが足りなく、

なんだかがっかりしてしまう。

 

 

 

 

 

 

動物の足跡を丁寧に追ってみると、

1匹だけではないこと、小刻みに進行方向を変えていること、

途中で雪と戯れていること、来た方向に戻っていること、、、

いろいろなことに気づく。

庭には、ルールとしてがっちり決めているわけではないけれど、

でもどうしたって、ある程度は、決まってきて、ほとんどの人が、

その枠をはみ出ない園路、として歩く道があるけれど、

その存在が消える。

動物たちの足跡は、人間の園路を無視し、縦横無尽に、

気の向くまま? 行き来する。

その足跡に沿って、姿勢を低くし、その向こうを覗いてみると、

あぁ、確かにありましたよ、新しい庭が。

2023年、今年もよろしくお願いいたします

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年、今年もよろしくお願いいたします。

雪少なめ、気温高めで年が明けました。

いつもは地面からの寒さ、そして耳が凍るような寒さを感じながら、

これぞまさしく、新年がはじまったと気が引き締まるよう思いで、

元日の温室の管理をしますが、今日は、なんだか違いましたね。

気温高めは体に楽でいいのですが、ヌルッと、2023年がはじまったような。

とは言え、各温室に入っていく気持ちは、前日とは異なり、

やはり、新しい年、光が違って見えました。

 

あらためて言うまでもなく、及川フラグリーンは、

クレマチスのみを生産する専門ナーセリーです。

そう、クレマチスしかないのです。

だから、毎年大きく、何かが違ったり、新しくなったりはしません。

同じことを淡々と繰り返していくのです。

もちろん、微妙な違いの積み重ねで、そのカタチは変わっていくのですが、

それは、なかなか見えづらい、ほぼ毎年が同じように見えてしまう。

でも、実際には、同じように見える、そのクレマチスの生産を、

毎年しっかり続けることの難しさは、計り知れないものがあります。

そして、クレマチスのみを生産することのリスクからくる恐怖は、

常に頭のどこかにあるものです。

 

クレマチスの育種(品種改良)と、苗の生産、

そして庭(イーサゴ)を一緒に続けいていくには、自分ひとりの力では、

到底できません。

もちろん、優れた技術を持った、特定の誰かの力だけでもできません。

及川フラグリーンに関わる、全ての人の手があってはじめて成り立ちます。

そこには、長年勤めるベテランの手はもちろん、勤めたての新人の手も、

同様にあり、そして、その手の入れ替わりもあります。

いろんな条件が複雑に絡み合いながら、内部での微調整を繰り返しながら、

一歩一歩、足取りを確認するように、地味な作業の上に成り立っています。

でも、はた目には、毎年、及川フラグリーンは変わらずに、

クレマチスを生産しているように見えると思います。

変わらずに見えるように、微細な変化を伴いながら続けている、

ような感じでしょうか。

でもたまに、外からでもわかる変化を入れながら。

 

さて、今年も、スタッフみんなで、やっていきますよ。

クレマチスが、まわりの環境の影響を受けながら、

その環境と帳尻を合わせながら、たくましく枝を伸ばしていくように、

及川フラグリーンも全員で、枝を伸ばしていきたいと思います。

柔らかに、たくましく、いつだって、クレマチスの生態が手本になるのです。

 

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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