クレマチス専門ナーセリー有限会社及川フラグリーン

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イーサゴの「趣味の園芸」の連載も残りわずか。2月号ではクレマチスの剪定のことも。

 

 

 

 

 

 

 

昨年4月号より、イーサゴ(及川フラグリーンが圃場内で運営する

クレマチスショップとガーデン)として、連載させてもらっている、

趣味の園芸」2月号が発売しています!

この連載も残すところ、あと1回、3月号で最後になります。

 

2月号は、人気のクリスマスローズ特集の中、

「春を待ち望む」として、真冬の北東北、イーサゴでは何を行っているのか、

そんな渋めの記事になっています。

 

この連載は、あくまで、「イーサゴの庭仕事」として行っているので、

年間を通して、あまりクレマチスだけに焦点を当てないようにしてきましたが、

今号は珍しく、というか、初めて、育て方寄りの文章になっています。

これからの時期、春先の剪定を行い、春の芽出しに備えますが、

そんな剪定を気軽にどう行うか、説明する内容になっています。

 

外は雪に覆われ、年間でも最も寒い日が続く岩手県花巻市ですが、

温室内では、春に向け、クレマチスの剪定や植え替えを着々と進めていきます。

まだ植物が活発に動かない時期だからこそ、自分たちのペースで、じっくりと、

一つ一つの植物に向き合い、観察することができる季節です。

この1年間で、この植物はどう育ったのか、今年はどんな感じになりそうか、

そんなことを手を動かしながら、思うような、思わないようなことをしていると、

次に向けての新しいアイデアが浮かんできたりもします。

 

茶色い葉、枝で、枯れているような見た目をしているクレマチスですが、

その葉のつけ根、節には、わずかながらに、芽も確認でき、

春に向け、活動していることがわかります。

決して動きを止めているわけではないことを。

 

ぜひ、「趣味の園芸」2月号をご覧ください。

そもそも、クリスマスローズ特集ですからね。

人気、間違いない号じゃないかと思いますよ。

魅力解説 冬咲き常緑クレマチス ヘンリー Clematis henryi

咲きはじめは、緑色が濃いめに出る

 

 

徐々に白味が増し、ほんのりと緑色が残る

 

 

冬咲き常緑クレマチスの中でも、比較的新しく日本に導入された

ヘンリー(Clematis henryi)という原種。

自生地は中国や台湾と言われています。

自然ではどんな風に咲いているんだろうか、と、

興味がつきません、見てみたいな。

 

先行して日本に導入され、常緑冬咲きクレマチスのポジションを確立している、

アンスンエンシス(C. anshunensis)ウロヒラ(urophylla)と同じタイプになります。

光沢のある広めの葉、12月下旬〜1月に開花。

ただし、上記2種はかなり似ているのに比べ、このヘンリーはわかりやすく違いがあり、

負けず劣らず、なかなか魅力的な性質を持っています。

どうしても、先行2種が定番化しているので、目立たないのですが、

その性質を考えると、もっとその差が縮まってもいいのではないかと思っています。

 

では、その性質ですが、ざっと以下のような感じになります。

 

 

●花の色、形

 色は緑がかって咲き、徐々に白味を帯びてきます。気温にもよりますが、

 しっかり低温にあたると、濃いめの緑が出ます。

 この緑色がグッときます。

 形は花のエッジが浮き出るような彫刻的な雰囲気が際立っています。

 力強さを感じる形です。大きめのベル形なので、存在感もあり。

 

 

●葉

 その常緑の葉は、葉の縁の鋸歯がはっきりしており、シャープな雰囲気で、

 グリーンとしてもかっこいいです。

 しかも、アンスンエンシス、ウロヒラと比べ、葉が強く、夏の暑さや蒸れでも

 焼けにくいようです。より野生的な雰囲気をしています。

 この点が非常に優秀ですよね。

 

 

●香り

 香りがあります。

 クレマチスなので、バラのようにはいきませんが、

 温度条件などが揃えば、感じることができると思います。

 こちらでは、天気のよい日の温室の中では、

 その香りを楽しむことができています。

 これもかなりの魅力ですよね〜 楽しんでもらいたいポイント!

 冬に、クレマチスで、香りが楽しめたらいいですね。

 

 

主な魅力はこのような感じです。

耐寒性などの性質は、ネットショップの品種詳細をご覧ください。

こういうちょっと珍しい原種にも、ぜひチャレンジしてみてください。

きっと世界が広がると思います。

 

ショップはこちらからどうぞ。

イーサゴの庭の中、動物の足跡を追って

 

 

イーサゴ(及川フラグリーンのショップとガーデン)の庭に、無数の足跡。

タヌキか、アナグマか、、、1匹だけではない、動物の足跡があり、

庭のあちこちを移動しているのがわかる。

 

 

 

 

冬、雪が積もっていると、足跡が目に入り、気づくのだけれど、

動物の移動は、何も冬に限ったことではなく、他の季節にもある。

でも、足跡があることで、その動物の存在に、あらためて気づく、と言うか、

こちらの気分としては、はじめて気づくくらいの、驚きが伴う。

いるんだ、いたんだ、と。

 

 

 

 

普段、うっかりすると、ここは、わたしたち人間の庭、

もしくは人間と植物の庭、と思ってしまうけれど、決してそんなことはなく、

人間と、もちろん植物、そして他の無数の生き物の庭であるわけで、

そのことに意識がいかなくなる瞬間が、それなりにあることに、

観察力というのか、注意力というのか、気づきというのかが足りなく、

なんだかがっかりしてしまう。

 

 

 

 

 

 

動物の足跡を丁寧に追ってみると、

1匹だけではないこと、小刻みに進行方向を変えていること、

途中で雪と戯れていること、来た方向に戻っていること、、、

いろいろなことに気づく。

庭には、ルールとしてがっちり決めているわけではないけれど、

でもどうしたって、ある程度は、決まってきて、ほとんどの人が、

その枠をはみ出ない園路、として歩く道があるけれど、

その存在が消える。

動物たちの足跡は、人間の園路を無視し、縦横無尽に、

気の向くまま? 行き来する。

その足跡に沿って、姿勢を低くし、その向こうを覗いてみると、

あぁ、確かにありましたよ、新しい庭が。

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