クレマチス専門ナーセリー有限会社及川フラグリーン

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打ち合わせ後の、勉強会的な話

 

なかなかできないし、あまりやり過ぎても、重くなるし、

そのバランスが大事なような気がする、社員向けのちょっとした、

勉強会的な場。

昨日の打ち合わせの最後に、15分間だけとして、大輪系のことを

少し話しました。

 

いわゆる、一般の方向けのレクチャーみたいなものと違って、

生産する者として、身につけておいた方がいい見方、視点のようなもの。

 

多種多様な品種を一箇所で、同時に生産していく時には、

どうしても、一般家庭で行う楽しみの園芸とは違った視点で、

クレマチスを見ていかなくてはなりません。

その際に、一旦、クレマチスを大きく捉えてから、

細部に入っていくような感覚が大事になります。

いきなり細部は、何かと問題が発生する。

 

その「大きく捉えてから細部へ」の足掛かりのような話、

こう文章化すると、よくわからなくなりますね。

 

こんなことを打ち合わせの時や、生産現場での立ち話で、ポツポツしています。

ヤブツバキの剪定と歴史(それほど大げさなものではなく)

 

 

 

庭の片隅、あまり目立たない場所なために、誰も気づいていないだろう、

ヤブツバキがあります。

祖父が60年くらい前に、親戚から譲り受け、植えたものになります。

今でこそ、温暖化が進み、岩手県花巻市でも越冬する樹木になりましたが、

その当時は、それが場所によっては微妙で、育てるのがちょっと難しいもの、

だからこそ、特別な樹木として迎えられたようです。

株元を守るように、廃タイヤを置いて、その中心部に植えていました。

草刈り時に、幹を傷つけないための保護ですね。その気持ちの象徴の廃タイヤ。

今では、そのタイヤもほぼ見えません。

 

そんな家族の歴史の中にある、ヤブツバキの剪定をしました。

下枝をある程度上げ、中を透かし、全体的に軽くしました。

本当は、花後に行うのがベストな剪定ですが、メンテナンスの諸事情により、

今のタイミングになっています。風当たりも弱い場所なので、大丈夫だと思います。

透かし剪定なので、花芽もしっかり残っています。

 

この久しぶりの剪定によって、この樹木の存在感が増しました。

ずっと変わらずに庭の片隅にあった樹木で、下手すると背景として後退し、

スルーされていた樹木が、再度、その歴史とともに、

自分たちの中に入り直した気がします。

 

庭の中に、樹木があり、そしてその歴史があることの素晴らしさを改めて実感です。

木を植えることの奥深さには、こういうことでもあるのでしょう。

イーサゴの庭 1/13

 

 

 

 

 

クレマチス・ショップとガーデン「イーサゴ ナーセリー&ガーデン」の冬の庭の様子。

 

ここ岩手県花巻市、寒冷地の植物は、ほとんどが冬の寒さをしのぐために、落葉

休眠状態、もしくは、葉を丸めるなどのディフェンス状態で、その雪に覆われて

いる風景とも相まって、一見すると、何も見どころがないように思われるけれ

ど、そんなことはなく、庭のいたるところには、様々な形や、色のグラデーショ

ンが潜んでいて、むしろ、春〜秋には気づきもしないシーンが満載で、それを

しながら、もしくはそれに気づけるか、といった感じで、ズボズボと雪に踏み

込んでいく、ウインター・ガーデン・ウォークが、とてもおもしろいし、可能性

を秘めていると思う。

 

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